膨張する宇宙
「宇宙は膨張している。」
この考えは、アインシュタインが最初嫌がったものだ。
膨張も、収縮もしない平静なる空間、というのが彼の宇宙観ではあった。
しかし、彼が一般相対性理論を発表した後、世界中の学者が彼の理論を基に研究を積み重ねた結果、やっぱり宇宙は膨張しているとの結論に至った。
しかも、地球から遠いところであればあるほど膨張の度合いが激しい。
物質である星と星との間には引力が働いている。
よって素人考えでは、宇宙総体でみたときに収縮するように思えるのだが、実は宇宙空間には正体不明の斥力(反発力)のようなものが働いているため、星同士の引力に打ち勝って宇宙は膨張していると理論づけられている。
正体不明のこの力は暗黒エネルギーと呼ばれている。
まるでスターウォーズの世界の話のようだが、真空である宇宙空間はこのように実に不思議な性質を帯びているのだ。
宇宙全体は広がっているが、我々が存在している銀河は膨張していない。
それどころか、同じ銀河団を構成しているお隣のアンドロメダ銀河との距離は年々縮まってきているそうだ。
このまま距離が近づけば、約40億年後、2つの銀河は合体すると予想されている。
そこに待っているのは星同士が衝突しあうカタストロフ?
ところが、恒星間の距離はとてつもなく広いため、銀河が衝突するといっても星同士がぶつかる可能性は限りなく小さく、無視できるほどなんだそうだ。
まあ、実際この目で確かめることはないが、ひとまず安心。
宇宙はとてつもなくでかい、という話。
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