ヘリコプター温故知新

ヘリコプター温故知新

空気ねじ

人類で初めてヘリコプターを概念化したのはレオナルド・ダ・ヴィンチだといわれている。

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彼が遺した大量のスケッチの中に、図案とともに「布でらせん形の帆をつくり、円形の台の上の細い支柱に取りつけ、高速で回転させれば、空高く昇っていくはずだ」という記述があるのだ。

科学、医学、美術その他もろもろにおける功績をもって、『天才の中の天才』と称されることもあるレオナルド・ダ・ヴィンチだが、彼は教育らしい教育を受けていない。

遊び、歩き回った野山の自然が彼の教師となった。

15歳のとき、フィレンツェのヴェッキオ工房に入ったが、すぐに師匠を追い抜いたという。

よく知られていることだが、彼には所在不明の空白の時期がある。

個人的には、その時期に、後の世には知られていないとんでもない知恵を持った者と交流を深め、革新的なアイデアを授けられていたのかも、なんて思っている。

ちなみに、この『空気ねじ』、ダ・ヴィンチのスケッチ通りに作っても、残念ながら飛ばないそうだ。

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初の女性パイロット

昨年(2017)、陸上自衛隊の攻撃ヘリコプターに初の女性パイロットが誕生したとニュースになった。

2人の小学生の母親、半浴仁美3佐(はんさこひとみ/階級は当時)である。

輸送ヘリコプターで15年を超える飛行経験を有する大ベテランで、ご本人は「男女の差でなく、能力の差を意識したい」と発言している。

半浴3佐が操縦するAH-1コブラ。

機首に機関砲、両脇にミサイルを抱えて戦車を攻撃するのが目的だ。

アメリカのベル・ヘリコプターが開発し、1965年に初飛行。二人の操縦士が縦に並ぶことから、横幅を狭くし、空気抵抗が少ない機体を実現した。

この結果、時速300kmという大幅な速力向上を図ることができたのだ。

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天空の蜂のビッグB

2015年に公開された邦画『天空の蜂』には、印象的な巨大ヘリコプターが登場する。

その名は『ビッグB』

惜しむらくは架空のヘリコプターだというところだ。

名称から類推すると、熊蜂をモチーフにしているのだろう。デカい機体がどことなく愛嬌をふりまいている。

創作は現実を追う必要はない。特に映画は羽目を外してほしい。

ビッグBはその期待に見事応えてくれていた。

空を舞うには全く不釣り合いで、重力を無視したかのような、思いっきり太っていて不格好な機体。

一部ミリタリーファンからは不評だったようだが、私にとってはそこがいい。

欲を言うなら、機体が黄色と黒の縞模様になっていたらもっと良かったのにと思う。

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