『宇宙戦艦ヤマト』と鎮魂の歌

『宇宙戦艦ヤマト』と鎮魂の歌

宇宙戦艦ヤマト

2199年、地球は悪の帝国ガミラスの攻撃により、放射能に汚染された死の惑星となってしまう。

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地下に逃げ延び生き残った最後の人類(日本人)は、遥か外宇宙からメッセージを送ってきたイスカンダル星の技術供与を受けて波動エンジンを開発。

250年前、九州・坊ノ岬沖で沈んだ戦艦大和を改修、艦首に巨大な波動砲を搭載した宇宙戦艦ヤマトとして蘇らせた

ヤマトは地球人類の最後の望みを託され、地球大気を浄化する特殊装置コスモクリーナーDを受領するため、15万光年離れたイスカンダルに向かう。

道中、悪の帝国と壮絶な戦いを繰り広げ満身創痍となるが、やっとのことで使命を果たして帰還するという物語だ。

「宇宙戦艦ヤマト」は、その持てる力を発揮できず無念のうち轟沈した戦艦大和の鎮魂のために作られたのだろう。

海ゆかば

在りし日の戦艦大和。

完成直後の全速力航行時の姿。

海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草生す屍 大君の 辺にこそ死なめ かへり見はせじ

詩は万葉集、大伴家持の長歌から。

大君の征くところ、常に大伴一族あり、という誇りが語られている。

作曲は信時潔。

この歌は終戦後、タブー視されてきたが、これほど荘厳なレクイエムは他にないだろう。

記念艦三笠の艦上で、海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏を聞いたことがあるが、その響きには胸打つものがあった。

信時さんは、慶応義塾塾歌の作曲者でもある。

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