【俺のおもちゃ大賞2018~後編~】ブツが届いたのでGeccoの狩人スタチューを食レポ風にレビュー

【俺のおもちゃ大賞2018~後編~】ブツが届いたのでGeccoの狩人スタチューを食レポ風にレビュー

はじめに

前回の記事では、2018年一年間で一番印象的だった玩具「俺のおもちゃ大賞」は、株式会社Geccoの『Bloodborne The Old Hunters / 狩人 1/6 スケール スタチュー』だったとお伝えしました。

この自分勝手アワードを主催(?)し公に発信するにあたって、唯一自分に課した縛りが、「該当の玩具を必ず購入すること」でした。で、実際無事にブツは手元に届いたんですが、前編の記事を締めくくる時についうっかり「物が届いたらレビューします!」なんて鼻息荒く書いてしまったんです。ところが筆者、映画以外のレビュー記事なんてろくに書いたことがありません。とはいえ、一度やりますと言ったものを今更引っ込める訳にもいかず、とりあえず不慣れだろうと何だろうと見よう見まねでやり散らかしてみたいと思います。

今回ほぼ初めて商品レビュー記事を執筆するにあたって、ショコラティエきょうこ様が運営されるブログ【ボンボンショコラ専門のチョコレート教室】の『もっと伝える!食レポの書き方4つのポイント』という記事を参考にさせて頂きました。

なぜこのような畑違いに見える分野のブログを参照したかと申しますと、私見では、食事・音楽・美術分野のレビューというものは、ともすれば主観の説明のみに陥りがちな点において通ずるものがあり、「文章で伝えにくいものをあえて伝える」点において、共通する方法論があると考えるからであります。

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というわけで、こちらの記事をまとめると、食レポを書くポイントは以下のような感じになります。

ポイント1.美味しいという言葉を使わない。

ポイント2.比較を意識して表現する。

ポイント3.どんな人が好きそうか伝える。

ポイント4. 筆者のオススメは何か。リピートしたいかを書く。

いかがでしょう?素晴らしい要約だと思いませんか?もう、部分部分オモチャにそぐわないところを置き換えて、このまま4つのポイント通り書いていけば、間違いない記事が書けそうです。

では、早速、ショコラティエ直伝、株式会社Geccoの『Bloodborne The Old Hunters / 狩人 1/6 スケール スタチュー』レビューをはじめてみましょう。

1. カッコいいという言葉を絶対使わないで印象をのべる

このスタチューを箱から出してみて、改めて今年の春先に店頭でサンプルを見た時の印象を再確認したんですが、この彫像を一言で言い表すならば「雰囲気がある」ということになるでしょう。

俯き加減の頭部に、肩甲骨を少し開いた状態で重量感のある武器を構える両腕。そして肩幅程度に開かれ、ややつま先に体重を乗せているかのような両脚。遠目にはただの「素立ち」のポージングのようでありながら、実際近づいて見ると、ゲーム『Bloodborne』のカバーイメージの印象そのまま、この狩人が既に臨戦態勢におり、敵から見て一分の隙もない様子でいることが、造形から受けて取れます。

また、ホットトイズ社製品が代表する昨今のハイターゲットフィギュアの多くが志向するスーパーリアル路線とも異なる、緻密でありながらも絵画的な造形・塗装上の表現が、立体物として実在感をより際立てさせる効果を上げています。プレイステーションの公式HPに残っていたこのスタチューの造形を担当された赤尾慎也さんのインタビュー記事よると、小物や衣装の留め具などの凹凸を意図的に強調したり、衣装の質感を表現するためにややデフォルメを効かせたりさせたと話しておられるので、おそらくこういった印象狙ってのものでしょう。

具体的にどういうことか、百聞は一見にしかずですので、自宅の庭先の自然光の中で撮ったスナップを何枚か載せておきます。自然物の中にあって背景との親和性の高さ、実在の人物とはまた異なるリアリティがお分かりになるのではないでしょうか。

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こうして見ると確かに衣服のテクスチャーは、スケールに対してやや大きめにあしらわれています。不思議なことにこの方が、フィギュアの衣服に実際の布を使ったものより、リアルに見えます。

2. 何かと比べたりしてみる

驚くべきことにGeccoのスタチューは、樹脂を成型したものを一度分割し、パーツごとに塗装してから組み立てるんだそうです。こうすることで、塗装の精度の向上はもちろん、上に挙げた衣服や装備品の物としての質感表現に格段の差がでます。

例としてほぼワンパーツで成型、塗装されたと思しきスタチューの写真を参考画像として貼っておきます。こちらはアメリカのジェントルジャイアント社の製品で、筆者は好きで大量に所有していますが、質感やクオリティの面で明らかな差異があることがお分かりいただけるでしょう。

スターウォーズのプリクエルで活躍したボバ・フェットのお父さん。金属の質感といい、価格の割にはいい線いっているのですが、それが味とはいえ、玩具以上の存在に見えることはありません。

少し近づいて眺めて見れば、各パーツのつなぎ目の塗装はこんな感じ。これは極端な例ですが、ワンパーツで成型する彫像が多かれ少なかれ直面する問題です。

3. どんな人が好きそうか伝えてみる

『Bloodborne』やフロムソフトウェア社のゲームのファンは勿論、この商品が纏う雰囲気から、ホラー映画やハイファンタジー作品好きの方にもお薦めできます。また筆者のように、常々、クオリティが高く、なおかつ「萌え要素」が全くないオモチャなら何でも集めたいと思っているコレクターにも、コレクションの新たな方向性を切り開く意味で、一度この狩人もしくは同シリーズのスタチューを近くでご覧になることを推奨します。

筆者は学生時代より長らく玩具コレクターをしていますが、このスケールでこのクオリティ、そしてこの世界観のフィギュアはGeccoというメーカーの登場までありそうでなかったように思います。

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4. おススメの関連商品を提案してみる

Geccoのスタチューのクオリティの高さがお分かりいただけたところで、2019年1月現在、今回ご紹介している『Bloodborne The Old Hunters / 狩人 1/6 スケール スタチュー』以外の同社製品で要注目のアイテムが予約を開始しています。それがこちら。


ダークソウルをプレイした者すべてにトラウマを植え付けた敵、黒騎士のスタチューです。こいつ凄い嫌いだったなあ。騎士っていう割にだいたい死角に隠れているし、落とし穴落ちた先で車輪骸骨の大群と一緒に攻め立てて来るし、 斧槍なかなかドロップしないし、ゲームやってる間はこいつの顔なんか見たくもありませんでしたが、こうしてみると悔しいかな、造形の良さに「欲しい」と思ってしまう自分を抑えられません。部屋の中でいつも眼に触れる場所においておけば、「いつも油断せず、身の回りに気を配って生活する」という警句を忘れずにいれそうですよね。予約完売してしまうかもしれませんので、気になる方は早めのチェックがおすすめです。

いかがでしょうか。お約束したレビューになっていればいいのですが。これに懲りずにまた気が向きましたら、他の商品でもやってみようと思います。

『Bloodborne』というゲームはやったことないのですが、フィギュアきっかけで気になって、アートブックも購入してしまったりしました。

何はともあれ良い買い物ができて大満足でした。

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