【ラクガキ旅行記10】アメリカの「鍵」を握る?フロリダ・キーズ諸島

【ラクガキ旅行記10】アメリカの「鍵」を握る?フロリダ・キーズ諸島

フロリダ・キーズ諸島とは

鬱々とした毎日だからというわけではないが、遠き南国の話でもしよう。

アメリカ合衆国・フロリダ半島の最南端には、全長300キロメートル、800以上もの小さな島からなる弧状の列島がある。

この諸島郡を指して「フロリダ・キーズ(Florida Keys)」と呼ぶ。

風光明媚なリゾート地として世界中に知られている。

Keys? 鍵と何か関係があるの?上から見ると鍵の形をしているとか?

そうではない。昔、この周辺を支配していたスペイン人と原住民との間のやりとりの中で、「小さな島」を意味するcayoという言葉が訛ってkeyと発音されるようになり、それが語源だと言われている。鍵とは全く関係がないらしい。

第二次世界大戦前は鉄道がこれらの小島を結んでいたものの、ハリケーンによって破壊された後は高架自動車道が代わりを務めている。

キューバに近いので、この地にはカストロの社会主義革命の際脱出したキューバ出身者が多く住む。

キューバだけに急場を凌いだわけだ。

この地に赴くと、青い空、エメラルドグリーンの海、白い砂浜と同様に目につくのが島々を結ぶ送電線だ。

文字通り、この地域住民の生命線といっていい。

発電設備は幾つかの島と、本土フロリダに所在しているから、送電線は諸島の差し渡し距離とほぼ同等の距離を伝線している。

送電線の維持管理をしているのはFlorida Keys Electric社の作業バージ(Barge)、伝馬船だ。

南国の明るい風景から想像するのは難しいが、この辺りの海流の流れは速いから、作業中の伝馬船を固定するため、船底を貫いて海底に食い込ませる2本の黒くて長い足が特徴的だ。

この電力会社Florida Keys Electric社は、一般家庭を含む近隣の消費者が即株主となる制度を有している。平たく言うと協同組合だ。

他の地域とは著しく環境が異なるため、住民の意思が反映しやすい仕組みとなっているわけだ。

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キーウエスト(Key West)

本土から一番距離のある、Keysの最西端がキーウエストだ。

Keysの島々の中でも一番人口が多い。

風光明媚なリゾート地という他には、キューバと米国を結ぶ麻薬輸送の中継地点として有名だ。

麻薬捜査官の活躍を描く海外ドラマや映画に度々登場する。

実際麻薬を取り締まる上で、ここを抑えるのがKeyなのだ。

話は逸れるがアメリカで麻薬捜査を専門に執行する期間はD.E.A(US Drug Enforcement Administration)という。

当然ながらマイアミにも支局があり、独自の監視飛行機を周辺に飛ばしている。

キーウエストという地を愛した著名人として、文豪ヘミングウェイの名が挙げられる。

ヘミングウェイ博物館もかの地にあるし、彼が暮らした家も行きつけのバーも現存している。

彼の作品のファンなら行って損は無いだろう。

バーと言えばヘミングウェイはダイキリというカクテルをこよなく愛し、一日10杯飲むこともあったという。

キューバ特産のラム酒ベースのカクテルで、湿っぽい日本でも真夏に飲むと爽やかでなかなかによろしい。

酒の話をしたのでついでにキューバ料理だが、一番有名なのは唐辛子を効かせた激辛料理で、それはちょっと私の口には合わないのだが、野菜や豆をふんだんに使った辛くない美味しい料理も多い。メキシコ料理とはまたちょっと違った趣があり、日本人の舌に合うように思う。

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老人と海

不幸にもまきこまれた飛行機事故で心を病んでしまう前のヘミングウェイは、「強く生きろ」という力強いメッセージを作品を通して伝え続けた。

Man is not made for defeat. A man can be destroyed but not defeated.

「人は負けるようにできていない。殺すことはできても、負かすことはできないんだ。」

下図はヘミングウェイさんのことを考えていたら、自然と描いてしまった老人漁師三吉、神奈川県沖でカジキマグロとイナバウアーしながら戦うの図である。

老人の海がこんな話だったかはよく覚えていない。

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