【超ネタバレあり】ここが変だよエンドゲーム最終回・残った疑問を総まくり

【超ネタバレあり】ここが変だよエンドゲーム最終回・残った疑問を総まくり

ネタバレご注意

本稿は『アベンジャーズ:エンドゲーム』に大満足(6回鑑賞して気が済んだのでここらへんで止めようと思いました)した筆者が、アベンジャーズが終わってしまうという現実を受け止めきれずに、イヤダイヤダ行かないでくれと、映画について駄々をこねることでお別れを先延ばしにしようと、駄文を書き連ねたものです。この記事に映画自体を批判する意図は全くありません。また本稿は『アベンジャーズ:エンドゲーム』について、これでもかってくらいネタバレしています。本稿をお読み頂けるのであれば、当然ながら同作鑑賞後を推奨いたします。

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上の注意書きに記した通り、『エンドゲーム』の鑑賞を終えてしまってからというもの、あまりの喪失感の大きさに、映画を観るという行為そのものへの興味が半減してしまったような気さえする今日この頃。

みなさま如何お過ごしですか?

数回に渡ってお送りしてきた「ここが変だよエンドゲーム」シリーズも、本稿で最終回。

答えがない疑問を問い続ければ、いつかアイアンマンが、キャップが、ソーが、前と変わらぬ姿で戻ってきて、納得いく回答を新しい映画の中で示してくれるではないかというような、未練たらしい気持ちから始めてしまったシリーズですが、MCUと同じように、ファンである我々もそろそろ踏ん切りをつけて、新しい展開への心づもりをしなければならない、公開から1ヶ月が経過してやっとそんな心境に至りまして、残る疑問は根こそぎ全て置いていこうと、最後にまとめてみました。

本稿はそんなわけで禊の意味合いが強く、疑問を投げっぱなしでロクな考察もしていませんので、ネタだと思って軽い気持ちでお読み飛ばし頂くのが良いと思います。

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1. サノスの艦隊どうやって時を超えてきた?

思い出して頂きたい。アベンジャーズの面々が輪になって、BTTF宜しくタイムトラベルをする時のことを。みんなそれぞれ1回分の「ピム粒子」を持ってましたよね。今更ここで『アントマン』の内容をおさらいしなくても、量子世界経由でタイムトラベルするには、この粒子がないと駄目という映画内ロジックではあったはずです。

ところがですね、過去のネビュラが、現代のネビュラのふりして戻ってきて、トニーとブルースが作った機械をチョチョイといじると、何故かサノス率いるタイタンの軍勢がわーっと現代にタイムトラベルしてきます。

タイタンの科学力でピム粒子を大量に複製した?もしそうであれば、ネビュラの手引きなんか特に必要とせず、ハルクの指パッチンの前に攻めてきたっていいわけで。初見時は勢いで何の疑問も感じませんでしたが、よく考えると不思議ですよね。

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2. ヴァルキリーのお馬さん

いや乗ってなかったって。

『マイティ・ソー:バトルロイヤル』でアスガルド世界は破壊され、国民はそう大きいとは言えない宇宙船で逃げ出してきたわけですが、アスガルドの民が縦列になって避難してる時も、船内の描写でも、ヴァルキリー軍団の乗り物であるペガサスの姿はついぞ見かけませんでした。

それがタイタン軍との最後の戦いでですね、アベンジャーズがアッセンブルするときに何故かヴァルキリーはペガサスに乗って登場するんですね。

アスガルドの精鋭、ヴァルキリーの軍団は、テッサ・トンプソンを残してヘラによって全滅、その際ペガサスもみんな死んでしまったものと思っていましたが、アスガルドの民はクローン再生技術的なものを持って地球にいらしているとしか思えない描写でございました。

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3. キャップ、リアリティストーンどうやって戻したの?

ここからは、キャプテン・アメリカの最後の行動についての疑問を立て続けに参ります。

まず彼は、映画最終盤、後始末として6つのインフィニティストーンを、仲間たちがタイムトラベルで集めてきた元の時代、元の場所に戻すというミッションを請負います。

「俺も行こうか。」という仲間たちを止めて、一人で過去へと旅立つキャップ。責任感の強い彼らしい行動でしたが、集めるときだってあんなに大変だったのに、本当に一人で大丈夫だったんでしょうか?

まず最初に疑問なのは、リアリティストーン、またの名をエーテル。

この石は、アスガルドでジェーン・フォスターの体内に入っている状態でした。それが原因でジェーンは命の危険に晒されていたわけですが(『マイティ・ソー:ダークワールド』)、ロケットが奪取した時と同様、ジェーンの体に注射器のお化けみたいなのを突き刺して、チューっと元に戻したんでしょうか?

ロケットが取った時も描写がかなり割愛されていましたが、もしそうだとしたらいくら世界のためだとはいえ血も涙もない所業と言わざるを得ません。

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4. キャップ、ソウルストーンどうやって戻したの?

返品ってできるんですかね?

リアリティストーンよりさらに心配なのが、ソウルストーンです。元あった場所に戻すったって、ソウルストーンはどこかに保管されていたわけではなく、ナターシャがその命を自ら投げ打つことと引き換えに、具現化したような石です。

惑星ヴォーミアに行って、あの湖みたいなところに石をポイっと投げてくればそれで返したことになるのでしょうか。インフィニティストーンにまつわる出来事は改変できない、なんてルールが実しやかに囁かれていますが、言うなればキャップが持っていたソウルストーンは、ナターシャの命と等価のはず。過去に戻ってナターシャが身を投げるのを止めれば、それはそれで石を元に戻した状態と言えなくもないはずです。

製作陣にとって一番突っ込まれたくないところでしょうが、気づいてしまったので書いておきます。

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5. キャップ、タイムストーンは置いて行ったほうが良いのでは?

2019年5月中旬、金曜ロードショーにかかっていた『ドクター・ストレンジ』を再鑑賞していて「あ。」と思ったのですが、大団円を迎えた『エンドゲーム』のラスト、キャップが全部の石を元あった場所に戻しに行ってしまうと、劇中の現実世界に「アガモットの眼」が存在しないことになってしまいます。

そうすると『ドクター・ストレンジ』で語られていたように、ダークディメンションからドルマムゥさんたちが攻めてきてしまう設定だったのではないでしょうか。

サノスも大概やばい奴でしたが、ドルマムゥさんだって、顕現しかけた香港が壊滅状態になったように、負けず劣らず相当やばい敵のはず。あいつがタイムストーンを失ったストレンジとの口約束をいつまでも守るとは思えませんよね。

エンシャント・ワンとの約束を違えることになってしまいますが、タイムストーンだけは是非残して置いて欲しかったです。

6,  キャップ、その盾どっから持ってきた

「自分の人生を生きるのもいいかと思ったんだ。」

劇中最終盤、そう言って微笑みながらキャプテン・アメリカの丸い盾をファルコンに託すキャップ。

原作コミック由来の感動的な場面。物語にふさわしいフィナーレの一部ですが、ちょっと待って頂きたい。

キャップの盾と言えばですね、サノスとの激闘で砕かれボロボロになってしまったはず。直すことができるトニーも今はなく、筆者の勘違いかもしれないのですが、道行きの往路では、キャップはトレードマークの盾を持っていない状態であったはずです。

そうするとですね、スティーヴは、エンディングで示唆されたような過去に戻って普通の人生を歩んだのだとしたら、いったいどこから、ハワード・スタークの手によるはずの丸い盾を持ってきたのでしょうか。

黙って持ってきちゃったのだとしたら、もう一人いるはずのキャップがさぞかし迷惑してるだろうと、そんな心配をしたくなる描写でしたね。

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7. 食糧難のディストピア

ハルクの指パッチンにより、失われた全宇宙にいる50%の生命は再び戻ってきました。

しかし戻ってきたのは、失われてから5年後の世界です。

5年も経過していると、曲がりになりにも世界は、半分になった人口ベースでまわっているはずです。人間が30億人しかいない世界が5年続いた後、ある日突然60億人に戻ったとしたら。

こと人間社会のことだけを考えても、深刻な食糧難でシャレにならない二次災害が各地で発生することが予見されますし、人間以外の生命に目を向ければ、その生態系に甚大な被害が出ることは避けられないでしょう。

また、スティーブが集団カウンセリングで話を聞いてたルッソ兄弟のお兄ちゃんに良く似た男性のように、奥さんが死んだと思って違う相手と再婚したところに、奥さん戻ってきちゃったら、それはそれで平和とは程遠いことになりそうですよね。

このように考えようによっては、エンドゲームのラストは、環境問題や食糧問題、ひいては各家庭の事情においても「一件落着」というには程遠い状態、という見方もできるわけです。

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いかがでしたでしょうか。

自分でもどれも重箱の隅を突くような、いやらしい指摘ばかりと自覚しております。

でももう、この一ヶ月の間に、何回かに渡って『エンドゲーム』へのツッコミを書いてきて、ここにきてやっと気が済みましたので、本作にしがみつきグチグチ言うような真似はこれっきりにしたいと思います。

長年の間、そして最後まで楽しませてくれて、ありがとうアベンジャーズ。

またいつか、戻ってきてくれたら嬉しいです。

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