【マンダロリアン考察2】鎧職人と重装歩兵・マンダロアの頼もしい皆様について

【マンダロリアン考察2】鎧職人と重装歩兵・マンダロアの頼もしい皆様について

ご注意

本稿はDisney+オリジナルドラマ『マンダロリアン』のChapter.3“THE SIN”までのネタバレ考察記事となっております。未見の方は閲覧をご注意ください。

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This is the way.

現時点(2020.1.15)で既に全話配信済みのアメリカにおいて、ファンの間でも特に人気の高いエピソード、チャプター3「罪」がついに日本でも公開されました。もうご覧になった皆様はお判りの通り、ほぼ全編アクションシークェンスという、これまでになく爽快感の高いエピソードでしたが、話の内容もさることながら、このエピソードで登場する、主人公以外のマンダロリアン達がとにかくミステリアスかつ魅力的で気になった、という方も多いのではないでしょうか。

本稿ではその中でも特に印象的な2人のマンダロリアン。

The Armorer「鎧職人」とHeavy Infantry「重装歩兵」について現時点で判っていることを踏まえて考察してみます。

鎧職人

The Armorer「鎧職人」は女性のマンダロリアンで、同胞のためにべスカー鋼から防具や装備を造っています。

ドラマ『メンタリスト』などでお茶の間に顔の知れた女優エミリー・スワロー演じるこのキャラクターは、映像から推し量るに主人公が属するマンダロリアンのグループのリーダー的存在のようです。第一話で、ジャワ族との交渉の為武器を預けるよう指示された主人公が、「マンダロリアンにとって武器は信仰と同じだ。」という主旨の発言をしていますので、民族専用の武器を生みだす彼女は、さながら神官や巫女といったマンダロリアンにとっての聖職者なのでしょう。

スターウォーズ世界においての、マンダロリアンという民族の物語は、一般的にはアニメシリーズの「クローンウォーズ」「スター・ウォーズ/反乱者たち」において拡張展開されました。「クローンウォーズ」では、穏健派のサティーン・クライズと、マンダロリアンを古代の戦闘民族に回帰せんとする過激派集団デスウォッチの争いを軸に、マンダロリアン独自の戦士文化は原理主義的であまり良いものとしては描かれませんでした。

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それが「スター・ウォーズ/反乱者たち」では、メインキャラクターにマンダロリアン(サビーヌ・レン)がいるせいもありますが、高い戦闘能力を持ちながら、独自の掟や信条で動く個性的な民族として語りなおされました。マンダロアと呼ばれるリーダーの下、各氏族が封建社会的ピラミッドを形成している中世の騎士や侍のようなその在り様に好感を持つ視聴者は多かったようです。ドラマ『マンダロリアン』に登場するマンダロリアンの皆さんは、この「スター・ウォーズ/反乱者たち」に登場する前述した特徴を持つマンダロリアンのエリート集団、ジャーニーマン・プロテクターというグループに近いと思います。

ただ、ドラマ『マンダロリアン』でのマンダロリアンの歴史や境遇は、時系列で前にあたる「スター・ウォーズ/反乱者たち」によって解決された経緯が反映されておらず、故郷を征服していた帝国が滅んだ後も、戻る故郷のないまま離散した状態のようですので、そのあたりは実写作品用に新たな歴史が設定されるのでしょう。

ともかく、彼らのリーダーともなれば彼女も戦ったら凄く強いはずです。後述するパズ・ヴィズラと主人公の喧嘩を前に座ったまま微動だにしないところからも相当な胆力が伺えます。彼女のヘルメットは、映画「300(スリーハンドレッド)」でお馴染みスパルタ軍の兜と酷似していることからも、このドラマにおいてのマンダロリアンの精神性や彼女の立ち位置を伺うことができます。

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重装歩兵

主人公が報酬として受け取った大量のべスカー鋼を前に、「これは同胞から帝国が奪ったものだ。」と怒りをにじませ主人公に喧嘩をふっかけてくるマンダロリアン。彼を模した玩具に「Heavy Infantry(重装歩兵)」とラベリングされていることからそう呼ばれていますが、第3話終盤において主人公の窮地に駆け付け、重機関銃を振り回して楽々活路を拓いてみせたツンデレ甚だしいその活躍に胸躍った視聴者は多いと思います。

おそらくは第3話のみのスポット参戦となる彼ですが、本国アメリカのSWファン情報サイトWookieepediaによるとれっきとした役名が設定されています。

その名はPaz Visla(パズ・ヴィズラ)。

ソースとなる一次情報を確認しておりませんので間違っている可能性も多々ありますが、もしこれが本当に彼の名であれば、SWマニア的に只事ではありません。前述した「クローンウォーズ」や「反乱者たち」をご覧になった方ならお判りの通り、マンダロリアンでヴィズラ家といったら名門中の名門。古くはダークセイバーを生みだし、民族唯一のジェダイオーダーのメンバーであったというター・ヴィズラから始まり、古代回帰運動でジェダイを苦しめたデスウォッチの初代総帥もプレ・ヴィズラでした。サビーヌ・レンが所属するレン家もヴィズラ家の家来だったとされています。

「反乱者たち」ではデスウォッチ以降、シス側についたことによりヴィズラ家は他の氏族から裏切者扱いされているようでしたが、言われ見るとこのパズ・ヴィズラのアーマーは、どことなくデスウォッチを彷彿とさせるカラーリングが施されています。彼が本当にヴィズラ家の末裔ならば、エリートから一転地にまみれた一族の誇りを彼自身が取り戻していくストーリーも見てみたい気がしますよね。

ちなみに、彼の声をあてているのは、今シリーズの脚本家ジョン・ファヴロー。カメオ出演とはいえかなりおいしい役どころでしたが、ジョン・ファヴロー兄を崇拝することにした筆者のような人間にとっては、信仰の対象としてこのマンダロリアンのフィギュアをその偶像とすることができるのでありがたいです(何がだ)。

いかがでしょうか。

考察と銘うった割に、何か独自に考えた気があまりしませんが、ドラマ『マンダロリアン』が続く限り記事もシリーズ化したいと思っておりますので何卒宜しくお願い致します。。

This is the way.

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