【ご注意】この記事は、2017年公開の『スターウォーズ エピソード8/最後のジェダイ』が何度観ても好きになれない自称SWオールドファンである筆者がダークサイドに落ちたまま執筆しています。同作に好意的な感想をお持ちの読者にとっては不快になる表現が登場いたしますが、本来、映画の感想などそれぞれが自由に持っていればいいものです。わざわざ気分を害す必要もないと思いますので、今一度、続きをよむかどうか再考をお願い致します。
最近はスターウォーズのこととなると、どうしても愚痴ばっかりになってしまうので、この話題も触れるかどうか迷ったのですが…。
去る2019年6月24日。シリーズ第1作「スターウォーズ 」（当時はエピソード４とか新たなる希望とか付いてませんでした。）の日本初公開日(1978年6月24日）と同日、完結編となる『スターウォーズ エピソード9：Rise of Skywalker』の邦題をウォルト・ディズニー・ジャパンが発表しました。
その邦題とは。
『エピソード9：スカイウォーカーの夜明け』
あああ。清々しいくらいにダサい。
ウォルト・ディズニー・ジャパンがまたもやらかしてる。
『マイティ・ソー：バトルロイヤル（原題Thor:Ragnarok)』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー：リミックス(原題Guardians of the Galaxy:Vol.2』の悪夢再び。
とまあ、筆者はこの邦題に「面白そう」だとか「かっこいい」といった印象を一切持たなかったのですが、筆者の周囲には「そんなに変だと思わない。」という人もいますので、日本語の語感の良しあしというものは、人それぞれでつくづく難しいものです。
夜明けといったら、「日本の夜明けぜよ。」の坂本龍馬だとか（本人は言ってないらしいですね）、テレ東の「ガイアの夜明け」とか、「夜明けのスキャット」とか「夜明けのブレス」とかちょっとレトロな雰囲気のもんしか連想できなかった僕に問題があるのかもしれません。
そもそも原題の『Rise of Skywalker』からして、いかがなものかってな感じでしてね。
同作の監督JJ・エイブラムスは記者会見で（エピソード9のことを）「これは一つの映画でも、3本の映画でもなく、9本の映画の終わりです。40年間に渡って作られてきたストーリー、スカイウォーカー・サーガの終わりです」と語っているのですが、フォースの覚醒当初から言ってるならともかく、後付けでスカイウォーカーサーガとか大層なこと言われましてもね。そもそもその9部作で完結させるスカイウォーカー・サーガ構想、一作前の監督にすら伝わってなかったんじゃないの？とか勘繰りたくなりますし、この場合の「Rise 」って単に「上がる」という意味ではなくて、何か希望的なものがせりあがってくるイメージだと思うのですが、大ヒットしたクリストファー・ノーランのダークナイトが三部作の最後で『Dark Knight Rises』ってやっちゃってるんで新鮮味も特段ないですよね。
しかもタイトルにスカイウォーカーってキャラクターの苗字が来ちゃうと、劇中生き残っているスカイウォーカー家の人はレイアとベンしかいないわけで、まさかキャリー・フィッシャーが全編CGでライトセイバー振り回しながら無双するって話もないでしょうから、そうするとやっぱりベンがあれか、親父惨殺を大目に見てもらいつつライトサイドに来る的な、ハン・ソロ無駄死にのろくでもない展開が待ってるのかと、それだけはやめてくれと恐怖感すら覚えるタイトルでもあります。
こういうこと書くと、「いやレイが、スカイウォーカーの血筋じゃないって決まったわけじゃない。」みたいなことをSW友達がかみついてきたりするのですが、じゃあ『最後のジェダイ』の、洞窟のシーンや最後の少年は一体なんだったんだと。レイちゃんが鑑の前で指パッチンパッチンしてたのはあれかい？翌年公開された『アベンジャーズ：インフィニティーウォー』の展開をネタバレしたりしてたのかいと。フォースはみんなが身に付けられる、スカイウォーカー家に関係ない人間だって英雄になれるってことを謳ったのが、『エピソード8：最後のジェダイ』なんじゃないのかいと。それを何だい今さら。
映画鑑賞前にタイトル如きでああだこうだ文句言って、映画が最高だったら結局恥かくのは自分のわけですが、でもエピソード８以降、すっかり薄くなってしまっていたスターウォーズへの興味が、ちょっと「夜明け感」を逆に確かめたくなったような気がするのもまた事実。
スターウォーズの新作に対して、ちょっと意地の悪い興味しか持てなくなったことが自分でも悲しいですが、ひとまず今のところはそんな感じです。
『スターウォーズ エピソード9：スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日（金）に劇場公開です。
