サクラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)

サクラダ・ファミリア(聖家族贖罪教会)
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おそらく、世界で一番面白い建築だろう。

ガウディは詳細な設計図を書かなかった。スケッチや模型は内戦で散逸してしまった。そんなわけで、後の人たちが適当にこさえている。建築を始めてから長時間経っているの(着工から2018年で136年経過)、あちこち修理しながらの進行だ。

20年前、初めて見学したときはその奇妙奇天烈な姿に驚いた。未だ見学者は少なく、建築資材のセメント袋や型枠を作った残りの木材やら工具やらが散乱する現場の中を歩いて回ることができた。その雑然、混とんとした光景こそ一番印象に残っている。

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現在訪れると、かなり完成に近づいていることと(2026年完成予定)、見学者の数が爆発的に増えたことと、管理がしっかりしてきたことで、面白みは半減した。どこの観光地でも言えるかもしれないが今のうちに見ておいた方がよい。

詳細設計は無いが、ガウディはおおざっぱな概念図は残した。しかし、そのイメージをそのまま実現するのは難易度が高すぎるのか、完成しつつある建物は少し大人しい印象を受ける。

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(文・イラスト:YOGI age71)

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